様々な屋根
             

メンテナンスの種類



◇屋根メンテナンスの種類とは

一般の住宅で使用されている屋根の種類には、コロニアルや瓦、スレート、ガルバリウム鋼板、アスファルトシングルなどさまざまな種類があります。 コロニアルは新築でもっとも使用されている屋根材で、粘土やセメントなどを基材とした薄い板状の瓦となります。 コロニアルのメリットとしては、施工が簡単で軽量・低価格・耐震性に優れているという点があげられます。 一方デメリットとして寿命が短い、定期的にメンテナンスが必要・金属屋根に比べると重いという点があげられます。
和瓦は古くから日本で使用されている屋根材で、耐用年数が長く昔ながらの日本家屋にあったあ雰囲気を醸し出すことができるというメリットがあります。 ただ非常に重いため耐震性が劣り、台風時に飛散する危険性もある・初期費用やメンテナンス費用も高額になるというデメリットもあります。 ガルバリウム鋼板は軽量で地震に強く、耐久性も高い・頻繁なメンテナンスは必要ない・和風と洋風のデザインがあり色も豊富というメリットがあります。 ただ工事費が高額というデメリットもありますし、メンテナンスフリーというわけではありません。


◇屋根形状の選定

新築時や屋根をリフォームするときに業者にすすめられたものを選ぶという人も少なくありませんが、一生住むかもしれない大切な住宅ですから、屋根材も自分の要望を可能な限り取り入れることが大切です。 屋根の形状には、切妻屋根や招き屋根、片流れ屋根、寄棟屋根、方形屋根、はかま腰屋根、入母屋屋根、越屋根、陸屋根などがあります。 切妻屋根はイラストなどでも描かれることが多い一般的な屋根の形で、屋根頂上部から下方へ2面野地板が伸びているのが特徴です。 切妻屋根は構造が単純ですから雨漏りも少なくメンテナンスも安価という特徴があります。


◇寄棟屋根

寄棟屋根は屋根の最上部から4方向の屋根面が分かれている屋根で、切妻屋根とは違い4面をあわせている性質上下り棟と言われる棟が4つ存在します。切妻屋根に比べると棟板金の加工がかかりますし、かき合い部分に雨漏りが発生しやすくなるというデメリットもあります。 入母屋屋根は上部切妻と下部寄棟が混在した屋根で、切妻屋根と寄棟屋根の両方を併せ持った構造となりますから雨漏りが起こる危険性が高くなってしまいます。 壁の部分から雨水が浸入してしまうと、大工工事も必要になってしまうため、メンテナンス費用は高額になってしまいます。


◇片流れ屋根

片流れ屋根は最近非常に多く見られる屋根の形状で、切妻屋根を棟にそって二つに切断した形状で、小さな敷地でもおしゃれな住宅にしたいという人に人気があります。 形状は非常にシンプルですから工事の価格は安く抑えることができますし、雨漏りも少なくメンテナンスチェックも簡単というメリットがあります。 ただ1面しか屋根がありませんから、雨水が集中してしまい一気に流れ込んでしまう危険性もありますから、定期的にチェックをする必要があります。


◇方形屋根

方形屋根はひとつの頂点から四方へ同じ角度で傾斜した屋根で、ピラミッド型屋根となります。 陸屋根は屋上がある水平な屋根のことで、水平な屋根のため風の影響も少ないというメリットがありますが、屋根に傾斜がないためデメリットの方が多いといえます。 招き屋根は切妻屋根の一方の屋根面を長くし、もう片方を短くした屋根のことで、屋根の高さが段違いになっているためロフトや天井裏のもの入れスペースを作りやすいというメリットがあります。ただ強風や突風に弱く雨漏りが多発する傾向にあります。


◇屋根材によってメンテナンス時期は変わる

粘土を成形して焼いた陶器の瓦は、屋根材の中でも耐用年数が長く、古くから日本の住宅で使用されてきました。 ただ瓦の下の防水層は瓦よりは経年劣化が著しいため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。葺き替えは30年間隔でもかまいませんが、10年に1度はチェックをしておいた方がよいでしょう。 スレート屋根は瓦に比べて耐久性が弱く色あせもしやすいため防水シートと同じタイミングで劣化してしまいます。そのため10年ほどで塗装のメンテナンスを行う方がよいでしょう。 ガルバリウム鋼板は屋根材の中でもっとも軽量で防水性も高く耐震性もありますから、近年人気の屋根材となっています。スレート屋根と同じように劣化する前に塗装を施すことで耐用年数をのばすことができます。 業者の中にはメンテナンスフリーな屋根材というところもありますが、必ずしも劣化しないというわけではありませんから定期的なメンテナンスを心がけた方がよいでしょう。


◇屋根工事業者の選定は慎重に

屋根は自分ではなかなか確認することができませんから、業者に一任する必要があります。ただ中には悪徳な業者も存在しますから、屋根の状態や各工程の様子を写真で確認させてくれる業者を選ぶようにしましょう。 また複数の業者から見積もりをとることも大切です。 中には見積もり金額の内訳が記載されていない業者もあるかもしれませんが、きちんとした業者ならしっかりと内訳が記載されていますから、自分で見極めることも大切です。